短篇

□先輩?後輩?
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「ねぇ、将臣君。」
「何だよ?」
「譲君は高校どこを受けるの?」
「あ?そういや、あいつ受験生かぁ。どうりで部屋に閉じ籠る事が多い訳だ。」
「しっかりしてよ、お兄ちゃんなんだから。で、どこなの?」

教室で受験シーズンという字を見た望美は前々から気になっていた事を将臣に尋ねたのだが期待の言葉は返ってこない雰囲気だ。

「あー、悪ぃ。俺も知らないわ。」
「えぇーっ!!それって兄としてどうなのよ!?」

予想的中にガックリと肩を落とす。

「仕方ねぇだろ?一緒に居たってそんな話しねぇんだから。そう言う望美は何でそんなに気にするんだよ?」
「えっ?それは姉貴分としては気になるっていうか…また中学時代みたいに楽しく一緒に登校できたらなぁ…なんて。」
「…ふ〜ん…ま、そういう事は本人に会って訊けよ。」
「…将臣君が訊いてよ…」
「俺じゃ答えてくれないと思うぜ?まぁ、あいつの事だから将来に繋がるハイレベルな高校でも選んでんじゃないのか?」
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