短篇

□流れ星に…
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「う〜、やっぱり夜は冷えるなぁ〜。…んっ?あれ?」

日付が変わろうとしている時間に景時は厨に水を飲みに向かっていたのだが、濡縁に人影が見え足を止めた。誰だろうと目を凝らせばそこにいたのは

「望美ちゃん!?」

寝間着を着た望美だった。近付き声を掛けるが望美は驚きもせず視線を向けた。

「あ、景時さん。」
「こんな時間にどうしたの?」
「何故か眠れなくて、星を眺めていたんです。」
「星?」

その言葉に夜空を見上げれば雲一つない満点の星。

「うわぁ、…綺麗だね!」

そう言いながら景時はさり気なく望美の横に座る。そして自分の羽織りを望美に掛けると『ありがとうございます』と柔らかな笑みが返ってくるのだった。

「…確か、陰陽道では流れ星は禍事の表れでしたよね?」
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