花束

□勘違い
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ここの屋敷の主である、梶原景時はある人物を探していた。
その人物は景時が密かに恋心を抱いている相手である。
最初に部屋を訪れたが姿はなかったので、朔か望美の部屋かと思い、廊下を歩けば反対から想い人がやって来て景時の心は踊る。

「優希ちゃん、やっと見つけた!!」
「どうしたんですか?」
「あ、いや、………特別な用事じゃないんだけどね」

優希を探す事でいっぱいで、その後何をしようか考えていなかった景時は恥ずかしくなり、頬を人差し指で掻く。

「景時さん?」

首を傾げて景時の行動を不思議に思っていると

「お茶でも飲みながら話なんてどうかなぁってさ」

と咄嗟に考えた事を口にすれば、優希はクスクス笑っていた。

「優希ちゃん!?」

今度は景時が首を傾げる。

「ごめんなさい、なんかナンパされてるみたいで」

クスクス笑いながら言うと

「…なんぱって?」

聞き慣れない言葉に景時は聞き返す。

「ナンパっていうのは」
「こんな処に居たのですね、優希さん」

優希がナンパの意味を話そうとしていると、弁慶がやって来て二人の間に入る。
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