花束
□あなたの一番
1ページ/5ページ
クリスマス前にして、望美お姉ちゃんがイケメンを沢山連れて帰って来た。
お姉ちゃんの話によると、源平時代にタイムスリップしていたらしい。
子どもの頃は魔法や妖精を信じていたし、魔法少女にだって憧れていた。
でも、もうそんな歳ではない。
正直信じられない話だ(妖精は信じてるけど)。
でも、幼馴染の将臣君や、譲君もお姉ちゃんと同じこと言ってるし…。
何より、弁慶というめっちゃイケメンに極上スマイルで説得された。
「おはよう、カナ」
「おはよう、白龍」
冬休みに入り、私は有川家へと足を運ぶ回数が増えた。
ちょっとした逆ハーレムを楽しむために。
「今日神子は?」
白龍は神様らしい。
しかも、お姉ちゃんの。
「朔さんと買い物だって」
「…そう」
あ、しょんぼりしちゃった。
「…白龍は私と過ごすのは嫌?」
「ううん、嬉しいよ!」
白龍が神様だとかそんなの抜きで綺麗だと思う。
背格好からして、大人なのに言動は純粋無垢だで、正直だ。
そんな姿を見る度、やっぱ神様なんだろうなって思う。