「ねぇ、リオン。アンタ暇なんでしょ?」
「忙しくはない。だが暇ではない」
「今日が何の日かわかってんの!?」
「知らん」
坊ちゃんは久しぶりに任務の無い日でまったりゆったり読書をしていたんですが、急に無断で部屋にルーティが忍び込んできました。まぁ、気付いてたんですけどねー僕の坊ちゃんがルーティごときで動揺なんてしませんよ。外も雪が降ってて剣の稽古なんてやってられませんし……。ていうか坊ちゃん、読書できるくらい暇なんじゃないんですか!ルーティは坊ちゃんが顔を上げもしないのでため息を吐いてから『スタンー!!!パーティの準備するわよー!』と叫びながら出て行ってしまいました。(結局スタンのこと好きなんじゃないですか、ある意味ツンデレめ…フフフ)
「いつにも増して煩いなあのヒス女」
『え、気付いてないんですか?』
「何がだ」
『今日ですよ、今日』
怪 し い な ぁ も う 。なんで今日、休みなのかわかってないところが坊ちゃんらしいというか。クリスマスですよ?クリスマス。ホッッゥワァァアアアアイト!クリスマス!偶然雪も降ってますしね!でも坊ちゃん絶対知ってると思うんですよ、知らないふりしてるんじゃないですか?「わーい!今日はクリスマスだ、プリン食べられるかなぁ」なんて喜ぶわけないですし、想像できませんし。本当に言ったものなら、僕はきっとその瞬間萌え死んでしまうでしょう、絶対!でもせっかく年に一度のクリスマスなんですから参加してもいいですよね。それに坊ちゃんが参加してくれないと僕が楽しめないんですよ。
「…わかってる、クリスマスだろう」
『!やーだー、坊ちゃんやっぱり知ってたんじゃないですかーだったら参加しましょうよー』
「断る。というかシャルその口調腹立たしいぞ」
『えー、坊ちゃんがクリスマスなのに喜ばないからいけないんですー』
「だからムカツクんだ、もう 喋 る な !」
『……む』
つまんないですよねー。坊ちゃんがクリスマスパーティに参加したら盛り上がると思うんですけど…。談話だって雰囲気がいつもと違うから楽しいと思いますし、ご馳走とか食べれるじゃないですか、僕は無理だけど。それに仮装大会とか最高じゃないですか!サンタ服の坊ちゃんとか超、萌え……!ゴフッや、やばいですよね坊ちゃん!白タイツに女性物のワンピース着させたら、わわわわわ!僕どうしようソーディアンなんてやってられない!「シャル声に出ている」コツンとコアを叩かれました…痛い。――コンコン……
「リオンー、おまえもいたほうが楽しいからさ、一緒にパーティやろうぜ!」
「スタンもいるのか…」
「なんだよ俺じゃ不満なのか?」
『僕もいますから大丈夫です坊ちゃん!』
「意味がわからん」
「なぁいいだろー」
『いいだろー』
実はスタンが頼むには理由があって、本当は無理に参加させるわけじゃないらしいんですけど誰かが勝手に大量の料理を作っていて残すのがもったいないから出来るだけ大人数でパーティを開きたいみたいなんです。特にデザートが凄いらしいんですって。 デ ザ ー ト が 。…『坊ちゃん、チャンスじゃありませんか?』凄い小さい声で坊ちゃんに言ったら鼻で笑われて終わりました。…悲しい…。
「仕方ない…食い物を無駄にするのはいけないからな」
『わーい坊ちゃんが!』
「やったなシャルティエ!」『はいー!』
「じゃリオン行こうぜ!」
「わかったから引っ張るな!馬鹿が!」
嫌がってたくせに結局パーティで机いっぱいの料理(別な机にはデザートだけが大量に乗っかっていた…)を食べてましたけどね。特にプリンとかプリンとかプリンとかプリンとか!!!10人前は軽くいってましたよ。いいなぁ僕も坊ちゃんと一緒に食べて飲んで喋って遊びたいなぁー。坊ちゃん、楽しそうで僕も幸せですよ。(坊ちゃんを幸せにするのは僕です!)
原作無視、ヒューゴの屋敷でのクリスマスパーティです!ていうかキャラが全くでてない、そしてリオンのお話なのにシャルティエの語りのせいでとんでもないことに…。
20080106