文
□夕闇アーティスト
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3000HIT 詩織様キリリク
人出 学校・裏
「何でお前が此処にいんだよ…」
俺、零崎人識が一日の授業を終え学校を出ようとした時、下駄箱で仁王立ちをしているセーラー服姿の奴がいた。
夕闇アーティスト
「何ソレ、もっと気の利いた事言えねーの?
『出夢、その格好どうした!なんて、可愛いんだ。あぁ今すぐ犯りたい』とかさぁ」
「誰が言うか!」
無茶苦茶な事を言い出す出夢に頭が痛くなる。
こんな奴とこんな場所に一分一秒でも一緒に居たくない。
コレと同じは真っ平御免だ。俺の品性が疑われる。
「さってー愛しの零っちが来た事だし、学校探険行ってみよー」
がしっと左腕を掴まれ、さっき俺が来た方向に進んで行く。
「な、お前ちょっ」
「ぎゃはははは、零っちの教室は何処かなあー?」
有無を言わさない力で俺はなすがまま引っ張られていった…。
「おんなじような部屋ばっかだなー」
「あーそりゃな…」
「な、な、もっと面白い部屋ねーの?」
出夢は物珍しげに廊下や教室を見渡す。
さっきまで教室の机やロッカーの中を物色していたが、それに飽きたらしくふらふら歩き回る。
「汀目…」
「頼む、何も言うな」
級友達が奇異の目で出夢と俺を見る。
さよなら俺の平穏で退屈な日々。
「あー、んだあ…お、此処面白そー!」
突然目を輝かせ入る教室は
「理科室…」
級友達の痛い視線を受けながら俺は出夢の後を追った。
「おもしー、色んな薬品目白押し!
ん?コレで人殺れるぜ。なんだよ、学校って殺しの技術も教えんだなー」
間違った方向に解釈する出夢を正す気にもなれない。早く帰ってくれる事だけを祈り、椅子に座って様子を見る事にする。
「わあ、コレが人体模型か。ひゅ〜う、可愛い!夜になると五臓六腑を撒き散らすんだよな!あれ、歩くんだっけ…?それはきんじろー?まいいや。
あれあれあれモルモットだー。解剖用か、それとも非常食か。
ビーカーも発見っ。確かラーメンを作る為の道具だったな。試験管もある…
これは薬品を容れるだけでなく、幾つ入れられるかのぷれいも楽しめてしまうお得品じゃん。
…したいなー人識くぅん」
「ぶっ」
何を言いだすんだコイツはっ!?
「ね?」
可愛らしく首を傾げ、手には試験管が二本。
「っ、ざけんな此処学校だぞ何い」
「…ふぅーん、じゃあ学校じゃなければ良いんだぁー。成る程零っちも興味津々か。ぎゃは今度学校以外の場所でゆっくりと、ね」
にやりといやらしく笑い試験管を戻す。
自分の失言に気付くがもう後の祭り。いれっこしようと恐ろしい事を口走りながら、理科室を出ていった。
「零っち、早く次の部屋行こうぜー!」
まだ見るつもりかっ!