□西東と愉快な獣人たち
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花荻様4000HITキリリク

西東ペットショップ











とある所に西東天という、カリスマ性はあるけど人望はないダメ男がいました。
そんなダメ男が経営する西東ペットショップ、物語の舞台はそこから始まります。




ぷろろーぐ・紹介詳解



「にっくーっ!」
「ぎぶみーチョッコレート!」
「水ー」

「うるせぇこの穀潰しが!さっき食ったばかりだろうが。食ってばかりいねーでちったあ売れる努力をしろっ」


着流し姿の狐面の男と、小さな身体に獣の耳と尻尾を付けた生き物三匹が言い争っていました。

とてつもなく犯罪の臭いがします。

狐面の男、通称狐さんは色々研究やら犯罪やらしてオタクの憧れ獣人を作り上げた生粋の変態でした。

しかしこの男普通と違うのは、躾やらナニやらして獣人達を奴隷のように使うのではなく、作ったら放置を繰り返す中途半端な奴だったのです。

作れば増え作れば増え、何時の間にか研究所には沢山の獣人達が。
そんな狐さんを見兼ねた狐さん信者が、ペットショップを造り売買する事に。

それが西東ペットショップの出来た経緯です。


中途半端でズレた人ですが獣医も出来るし、仕事は何だかんだ言ってやるので、一般人や一部過激にマニアックな者達の間で大繁盛しています。



獣人達は大体は即売れするのですが、この三匹だけは何時までたっても売れません。
性格に難ありでした。

白髪に黒い耳を付けているのは人識と呼ばれ、かなりの甘党。朝昼晩とお菓子ばかり食べ、その金額が馬鹿にならないと言う事で返品された過去があります。

黒い長髪で黒い耳の女の子は出夢と言い、凶暴で横暴でスケベなせいかお客さんが引くので、一度も買い手が見つかった事がありません。

最後に茶髪の男の子は『い(仮)』が現在の名前になっていますが、実は名前を忘れてしまった不思議系です。女の子に人気で特に年下キラーなのですが、女の子達が互いに牽制しあっているので売れません。



売れずに一年、彼ら三匹は西東家のエンゲル係数を軒並み高くさせる原因で狐さんにとって頭を痛める要因です。
が、家計の事は信者がやるので実質的には狐さんは全く被害にあっていません。

「穀潰しはあんたの方だろうがっ!」
「肉ーっ!」
「八橋…」

そんな西東ペットショップ。

始まり始まり。
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