□After all
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幸留様相互記念・出人、シスコン出夢と常識的人識のギャグ







「はいはいはい、此処が僕の隠れ家でぇーす!」
「え?コレが…?」

好きなもんはとことん極めろとは言うが、世の中には限度っつーものがあるとは思わないか。なぁ出夢。これはやり過ぎだろう、そうだろう!!




After all




とりあえず荒れた敷地に赤と緑の豪邸が煌々と存在感を示している。屋根が緑で壁が赤、まるでクリスマスな配色だ。のどかな町にこれは目立つ。目立ち過ぎだろう。辺りには落ち着いたシックな配色の家々が立ち並んでいるが、景観法等で住民に訴えられなかったのだろうか。

「ぎゃはは、いらっしゃいませ、僕と理澄の家へ!さぁ遠慮しながら入れよ」
「お、おう」
これ絶対隠れてないよな。そう思いながら俺は異彩を放つ匂宮兄妹邸に足を踏み入れた。



外身もおかしいが中身はもっとおかしかった。
額に入った一人の少女の写真が所狭しと飾ってある。何なんだ、コレは。靴箱の上にも、見える範囲の廊下にも、無邪気な笑顔を浮かべる出夢の写真写真写真。
「…何でお前の写真がいっぱい飾ってあんの?」
「はぁ!?バッカじゃねーの!これ全部理澄に決まってんじゃん。目ぇ腐ってんだろ」
双子の見分けなどつくか。しかも写真なら余計解るかよ。というか妹の写真をこんなに飾るな、気持ち悪いと言いたかったが自分の兄を一瞬思い出し口に出せなかった。
「ほら靴脱げよ!今日は僕がたーくさん持成してやっから楽しみにしてろよーぎゃははは!!」
「かはは、ありがとさん」
俺はげんなりしながら靴を脱ぎ、上機嫌な出夢の後に付いて行く。長い廊下にはやはりこれでもか!これでもかぁああ!!という位やはり写真が飾ってあった。もう帰りたい。どうして俺は此処に来てしまったのだろうか。





「どーだ、理澄可愛いだろー!僕の自慢の妹なんだぜ。ちょっと抜けてる所もあるけれど、でもそういう所も可愛くてさー」
「ふ、ふーん」
「でも理数は得意なんだぜ?僕はその反対だからさぁ、暗算対決とかしたらマジで敵わなくてー」
「(お前の場合殺戮以外で得意なものがあるのかよ…)へぇ」
「でぇ、あ!これ、この笑顔の理澄超可愛くねー?これさぁ、去年のクリパん時撮ったんだぜ!!この時のサンタ衣装の理澄激可愛くてさぁ。スカートから除く生足が最高でよお。な、お前もそう思うだろー?」
「あ、う、うん」
おいおい、去年のクリスマス俺の誘い断って、妹と遊んでたのかよ。誰だっけ、抜けられない仕事が入ったと言った奴は。



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