□全治不可能
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雨京魚様相互記念・人出甘





「ぎゃはは、そんな攻撃僕に効かない、よおっ!!」
「ガッ」

○月×日、天候晴れ。今日も今日とて何故か俺はこの殺し屋、匂宮出夢と殺戮というお遊びの時間に付き合っている。半ばいや、強制的に。その相手から恐らく手加減をたっぷりされた飛び蹴りを食らい俺は宙に吹っ飛んだ。どうして俺がこんな規格外な相手と本気で戦わなくてはならないんだ(しかも相手は遊び)。
俺はなすすべなく地面に落ちるだけだったのだがどうやら蹴られた瞬間脳天まで振動がきたらしく、俺の意識はあえなくブッラクアウトした。情けない。






「零っちー、起きろー目を覚ませーおーいおーい」
困った。僕の華麗なる蹴りのせいで意識を失くしたのだろう人識は受け身も取れず真っ逆さまに川に落ちた。
悲しい事に水底が浅かった為か石にも頭を打ったようで、未だ目を覚まさない。まぁ、水の中に落ちなくても結局は固い地面にぶつけた訳だしどちらでも結果は同じだな。
ただ、コレを引き上げなくてはいけないので僕まで水に濡れてしまったのは癪だ。

僕も人識もびしょびしょで、水も滴る良い男と言いたい所だが濡れた拘束衣が身体に貼りつて気持ち悪い。因みにどうやって拘束衣で人識を助けたかというと蹴り上げただけだ。

その僕が身を濡らして助けてやった人識はやはり目が覚めない。うーん、やっぱり蹴り上げた時鈍い音がしたせいだろうか。それとも地面に落ちた時変な方向に首が曲がったせいだろうか。



「おーい、起きろー。寝るなー寝るとちゅーしちゃうぞー」

僕はそう言いながら人識の唇を自分の唇で塞ぐ。勿論奴の鼻も塞いで。







「んーぅんぐー!!!??!!」


僕の思惑通りに呼吸困難になった為意識を取り戻し手足をばたつかせ始めた人識を、にやにやと笑いながら熱烈なキスを続けてやる。ばたばたと動かしていた手もだんだんと勢いを失くし顔も青くなる頃、満足したのでしたり顔で唇を離す。
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