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「もしも…」
突然隣に居るアクセルが話し出す
「もしも僕が居なくなったらゼロはどうする?」
「…突然だな…
そうならないというのは無しか?
お前のことは俺が命をかけてでも助ける
それではダメか」
「それは残される僕の身にもなって欲しいな」
恥ずかしそうに微笑むアクセル
「大丈夫だ
俺は簡単には死んでやらないからな」
ゼロもそう言って微笑むと更に続けた
「それに死んだらお前を護れないだろ」
「////…その言葉、信じてるからね////」
俯いてそう言うアクセルの頬は赤かった
「でもたまには僕にも護らせてよ」
「…それは不安だな」
「あ、ひっどぉーい!」
「冗談だよ」
他愛ない冗談で笑いあう
もしの話しなんてしても仕方ないことではあるが明日を約束出来ないハンターである二人だからこそ、遠くない未来に失う可能性があるのだ
このもしが本当に来ないことを祈りながらゼロはアクセルを抱き寄せた
「ゼロ…?」
「お前が突然変なこと言うからな…
ちょっと不安になっちまった
勝手に死ぬんじゃないぞ?」
「…うん
ごめんゼロ…」
おずおずと回された自分より小さな手
そこにある確かな存在に段々と安心していく
「ゼロ、大好き」
「…突然なんだ?」
「何となく言わないといけない気がしたの」
「…アクセル、愛してる」
ほんのお返しに愛を囁く
「あ、ずるい
僕も、僕も愛してるよ////」
「可愛い奴め」
大丈夫、護っていける
と自分に言い聞かせてゼロは自分より小さなアクセルの手を握った
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