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□必要性
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「ねぇ黒」
「な、何…?」
鍵をかけた部屋
ベッドから離れられないアクセルは隣に座る白アクセルを不安そうな眼で見詰める
「君は僕が居なくても生きていける?」
「え…?」
「…まぁ少なくとも僕が初めからいなければ黒は自由なんだけどね」
何だか思い詰めた様子の白アクセルの顔
「…でも今居なくなったら困るよ?」
拘束された手を傷付けないように上手く身体を捩って白アクセルの方を向く
「…うん分かってる
ごめんね黒」
「何で謝るのさ」
「うん…僕、黒の時間潰してるんだよね
でもやっぱりこうしていたくて…」
矛盾する想いに押し潰されそうだという白アクセルの気持ちにアクセルは何も言えなかった
「でも、うん
黒は僕が居ないとダメ何だから」
「…どうして…」
アクセルはどうしてそんなふうに狂ってしまったのか聞こうとして…止めた
聞いてはいけない気がした
全ての現況が自分なのだと
そう思った
「黒、ずっと僕だけの黒だよね」
「…白…」
恐怖に怯えるでもなく
アクセルは哀しそうな顔をした
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