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□躊躇う
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最近、どうしてもアクセルに触れられない
触れたくない訳ではないのに
当の本人が今も目の前にいる
普通に話しは出来る
今日もアクセルは笑顔を浮かべて俺を見詰める
だけど突然
アクセルから笑顔が消えた
「…ねぇゼロ」
「…なんだ…?」
「最近さ
ちょっと素っ気なくなったよね」
気付かれていた
そんなこと無いって頭を撫でてやろうと思ったけど
途中でその手を止めた
触れたら壊れてしまいそうだった
小さくて
触れたら汚れてしまいそうだった
純粋で綺麗なその心が
「やっぱり」
気付いたらアクセルは俺の手を両手で掴んでいた
暖かいアクセルの体温が伝わる
思っていたよりも全然大丈夫だった
「すまん
だが、もう大丈夫のようだ」
アクセルの掴む手とは反対の
左手をアクセルの頭に持っていく
そして俺は久しぶりにアクセルの頭を撫でた
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