memorial Story
□ホワイトディに贈るのは?
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ホスの場合__
ホワイトデー。
お返しは3倍返しが常識だと、女性スタッフに聞いた。
日本だけらしいが・・・3倍か・・
そうだ、物じゃなくてもいいわけだよな。
俺の気持ちが伝われば。
それと、あいつの笑顔さえあれば。
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『ジュンス、飯食いに行かないか?』
『うん。いいよっ。』
『あのさ、ちょっといい店なんだ。だから、おしゃれしてから行こう?』
『おしゃれかぁ。僕、あんまりそういう服ないんだけどな。』
『大丈夫。用意したから。』
『ほんとに?ユノがねぇ・・』
『なんだよっ。』
『ふふっ、別にぃ。』
予約したのはちょっと有名なレストラン。
綺麗な夜景を一望できる席を予約した。
特別なことはこれくらいなんだがジュンスは気に入ってくれるだろうか?
『うっわぁ。すご〜い。』
『気に入った?』
『うん。でも…なんで?』
『今日、何日だ?』
席に着き料理が運ばれてくる間、ジュンスが間抜けな質問をしてくる。
夜景に瞳をキラキラさせてたかと思ったら・・・
『あっ!ホワイトデーだ。忘れてたぁ・・・ごめん、ユノ〜』
『いいよっ。(笑)たまにはな。』
『笑うことないじゃん〜』
『可愛いなって思ってさっ(笑)』
運ばれてきた料理を食べながら他愛のない話をする。
少し奮発した食事に、綺麗な夜景。
目の前には屈託のない笑顔で話す可愛い君。
この笑顔がいちばん嬉しいお返し。