Short Story
□俺だけなんて言えない
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あいつのことが気になりだしたのはいつだろう。
気がつけばあいつを目で追ってる自分がいた。
どこに惹かれたんだろう。
あいつの良いところ…
歌?ダンス?
歌うために生まれてきたといってもいいあいつの歌声。
ダンスでは俺も負けていないつもりだけど、あいつもレベルは高い。
こうやって考えている間もあいつのことを見てしまっている。
あいかわらず、あの可愛らしい顔に似合わずがはがはと笑っている。寒いギャグも炸裂してるし。
たまに見せる天使と呼ばれるスマイル。
あぁ、そうか。あいつはいつも笑ってるんだ。
自分が辛いときも、メンバ-の誰かが苦しかったり悲しかったりしても、あいつは笑ってる。周りに気をつかいながら笑ってる。
そんなあいつに俺は惹かれたんだ。
あの笑顔にどれだけ救われてきたんだろう。
リーダーとして、あまり自分の気持ちを吐き出せなくて辛かった時も、あいつが居たから乗り越えられたんだ。
俺の前だけでは本音をぶつけてもいいんだよ。
お前に救われてる分、俺だってお前の力になりたい。
俺だけを見てなんて言わないから……
→あとがき