Short Story

□月夜に想う
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『…風邪ひくよ。そろそろ中に入ったら?』
『あ…うん。』
『いくら月が綺麗だからって涙流すまで見とれなくたって…』
そう言うと君は慌てて目元を拭った。
『あははっ…ほんとだ。そんなに見とれてた?俺。』
『うん。ながぁぁい時間、空見上げてたよ。』

首、平気?と聞きながらリビングに二人で戻る。
君は、う〜んと首を傾げながら答える。

リビングでは他のメンバーがTVを見ながら盛り上がっている。

ソファーにはユノとジェジュン、足元にはチャンミンが座っている。
『あははっ。』
楽しそうに笑っている3人。時折、ジェジュンがユノに耳打ちする。二人で見つめ合って笑い合う。チャンミンにも首に腕を回して何か耳打ちする。
こんなジェジュンのスキンシップは日常茶飯事。


そんな3人のやりとりをただただやり切れないといった表情で見つめる君…
小さく溜息をついて3人から少し離れた一人掛けのソファーに座る。

そんな君に気付いたあの人は自分の横をポンっと叩いて手招きする。
早くっといわんばかりに手を振る。
君は苦笑いで横に座った。
君の膝に置かれたあの人の手。それを見つめる君はやはり辛そうな顔。それでも無理して一緒になって笑ってる。

*
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