長編
□05
1ページ/1ページ
全国大会も順調に勝ち進み、いよいよ明日は決勝戦。
今日は明日に備えて早めに練習を切り上げ、それぞれの帰路につく。
私は豪炎寺の誘いを受け、彼と一緒に帰ることになった。
茜色の空の下で、私と豪炎寺は微妙な距離を保ちながら並んで歩く。
『いよいよ、明日だね。』
私は緊張を少しでもごまかそうと、足もとにある小石を蹴りながら歩く。うわぁこの辺誰もいないじゃん…!余計緊張するよ…!
「そうだな。」
『夕香ちゃんも応援に来るんでしょ?』
「あぁ、お前に会うのを楽しみにしてるよ。」
『それはうれしいなぁ…私も楽しみ!』
豪炎寺の妹、夕香ちゃんとは前に会ったことがある。素直で明るくて元気で可愛くて…すっごくいい子だった。豪炎寺と違っておしゃべりが好きだったなぁ。しっかり者なところは、さすが兄妹ってところだけど。
「…山崎。」
『うん?』
夕香ちゃんのことを考えていると、急に豪炎寺が足を止めた。それに気付いた私も彼の数歩先で歩くのをやめ、後ろを振り返る。
『どうしたの?』
「あのさ…」
珍しく豪炎寺が口ごもっている。どうしたんだろう、と私は彼を見つめる。夕日に照らされる彼の顔が綺麗だなぁ、じゃなくて。どうしたんだろう。
『豪炎寺…?』
「…明日の決勝戦で、もし俺がゴールを決めて勝つことができたら…」
『…』
「お前に、言いたいことがあるんだ。」
そう言って私をまっすぐに見つめる彼の瞳はものすごく真剣で、私は思わず見とれてしまった。
『…うん、わかった。約束ね?』
「あぁ。」
そう笑いあって、私たちは再び歩き出した。
茜色の約束
(明日、がんばって!)
(あぁ!)
-----------------
よくわからん←
決勝戦早すぎたかな…
.