短編
□秘密
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『……ねぇ』
あたしは今、自分の部屋でくつろいでいる。
勿論、執事の修也もいる訳で。
「はい?」
『…服装、ちゃんとしなきゃお父様に怒られるんじゃない?』
修也はネクタイを緩め、第2ボタンまで開けている。
……何というか…胸元が色っぽい…
「…心配してくれているのか?」
『っ!!そんな訳無いじゃない…!』
図星を突かれ、赤い顔を隠すようにフイッと目を逸らす。
「…ククッ…大丈夫だ。オレはお前の親父に気に入られているからな。」
『……でも、あたしと付き合ってる事が知れたらそれこそ終わりよ?』
そう、あたしと修也の関係は恋人同士にある。
「なんだ名前…そんなにオレと離れるのが嫌か…?」
顎をクイッとあげられ、耳元で囁かれる。
いつもより低く、いつもよりずっと甘い声に不覚にもドキッとしてしまった。
『…っバカ……』
あたしは修也の服を掴む。
「…心配するな……オレが守るから。」
修也はそう言ってあたしに1つ、キスをした。
あたしの恋人は執事。
これは、
秘密の恋
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