GO!

□伝えられない想い
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オレには好きな人がいる。

葵ではなく、茜さんでもなく、水鳥さんでもない。もちろん他の誰かでもない、あの人。



『あれ、天馬くん!』



学校で偶然会ったオレの想い人。
いつもの明るい笑顔を向けてくれるけど、
オレが欲しいのはその笑顔じゃないんです。



「こんにちは、名前さん、キャプテン。」
「…天馬、学校ではキャプテンと呼ぶのはちょっと…」



キャプテンが照れくさそうにそう言うと、名前さんはからかうような目で隣にいる彼を見る。



『拓人ってば照れちゃってー!』
「な、照れてなんか…!」



そうやって話しているときのふたりの間には、誰も立ち入れないような空気が漂っている。
オレが勝手にそう感じているだけかもしれないけど。

…俺の想い人、名前さんはサッカー部のマネージャーであり、キャプテンの彼女。
毎日部活で会えるのはうれしい。
でも、休憩中に見るふたりが楽しそうに笑い合っている姿を見るのは辛い。
このふたりの間に入る隙間なんてない、そう感じさせられるから。

いつもはなんとかなる、なんて言っていても、こればかりはどうにもならない。
こんな事を言っていたら信助たちに笑われてしまうだろうけど。
諦めるなんて自分らしくないことくらい、わかってる。
でも、ふたりの邪魔をしたくないという気持ちもある。
信頼し、尊敬している神童キャプテンと、誰からも頼りにされている名前さん。

もしオレが名前さんに告白でもしてみれば、ふたりを悲しませてしまう。
このふたりだけではなく、もしかしたらチーム全体にも影響がでるかもしれない。


(そんなこと、絶対にできない。)



「…神童先輩、名前さん。オレ、次移動教室なので、そろそろ行きますね」



オレはふたりに軽く頭を下げると、踵を返して歩き出した。





伝えられない想い

初めて、何かをあきらめた



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すいませんでした。


ちょっと切なくしようと頑張った結果。

・天馬とヒロインの絡みがほぼない
・というか後半天馬のひとり語り
・短い
・天馬のキャラ違う
・ごめんなさい

ごめんね天馬次はがんばる!


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