□きらいの反対
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『副長ー』



隣にいた名前が突然俺を呼ぶ。



「あ?」
『あたし、副長のこと…』
「(えぇぇ!?これは…アレか、この展開はそうだろう。)」
『大嫌い』
「なんっでだよ!!なんでこのタイミング!?つか言うなよ!地味に傷つくから!大体、嫌いならなんでいつも俺に構って……」
『副長、まだ最後まで言ってないです。』



名前が俺の言葉を遮る。最初に遮ったのは俺か……



「ん、あ、あぁ……」
『あたし、副長のこと…大嫌い、の反対です。』
「…は?…それはつまり…」
『つまり、大好きってことです!それじゃっ』



名前はそう言い捨て、俺の前から立ち去ろうとする。



「おい、ちょ、待てよ!!」



俺はとっさに名前の手をつかむ。



『…え…?』



顔を真っ赤にさせて振り向く彼女。






きらいの反対
(俺もだよバカ……)




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