NGシーン(第1話)
「ユゥイ!」
ユゥイの家の中。
壊れた家具の破片によって全身傷だらけになりながら友の姿を探す。
ようやく見つけた少女は、その傷に驚き駆け寄ってくる。
「キョウ?どうしたの?何が起こって…」
「良いから早く逃げ…………あ?」
「…?キョウ……?」
ユゥイの指をジッと見つめるキョウ。
その台本にない行動に、ユゥイは首を傾げる。
「ユゥイ……それ、どうした?」
そう言ってキョウが指差した先には、小さな傷から血を流すユゥイの指。
「へ?…ああ、さっき台本でちょっと…」
「監督!ちょっと休憩!」
「え、え?キョウ?」
「消毒液と絆創膏と……いいやもう救急箱持ってきてくれ!」
「え、ちょ、キョ、キョウ!?まだ撮影が…」
「いいから」
「え、でも……っ」
「……いいかユゥイ。これくらいの傷だからっていって放置してたら、どんな雑菌が入るかわかんねぇ。
第一あたし、言ったよな?撮影中に無理しないようにって」
「でもこれくらい……」
「ユゥイ?」
「……………ごめんなさい」
(キョウ、マジで過保護過ぎさ…俺がケガしてても何も言わねえくせに!)(ラビですからね)(…)
かなりの過保護です。