ネタ帳

突発的な小話や連載ものの断章を載せます。
ネタ帳内でシリーズ化している設定のシリーズ名は下記の通りです。

年齢逆転→求めるは高き「空」
樹創世神側設定→率いるは嵐
吸血鬼→夜に踊れ不死の者共
双子ネタ(一緒に生活してる版)→烏と死神
葛馬×樹で個々にチーム持ちな高校生ネタ→高め合え炎と嵐
樹と旧「眠りの森」立場逆転で樹が養い親ネタ→種々の雛鳥

これまでのネタを見たい方は、こちらからどうぞ。
ネタ帳まとめ


◆『そういやピョン子はどうしてんだ?』 

「帝王」と呼ばれる烏羽色の髪の青年からの、軽い問いかけに。
海外チーム「ループ」のリーダーをしている金髪の青年は、見事に日に焼け、健康的な印象を与える端正な顔に苦笑を浮かべた。


『あの子は元気だよ。ただ最近は、走ることよりA・T自体に興味を持ってるみたいでね?』

『ンなありきたりな話を聞いてんじゃねーよ。ちったァ成長したのかって話だ、胸とか腰とか尻とか』

『んー……多分、イッキが前会った時とあまり変化はないと思うよ?』

『ンだよ、まだペチャパイか。アメリカ人ならアメリカ人らしくバーンと成長しろってんだ!』

そこで言葉を切った青年は、しかし次の瞬間にたりとやらしい笑みを浮かべる。

『……なんなら俺様が直々に赴いて揉んで育ててやっても』

『ねえ知ってるイッキ? 烏って交通事故に遭いやすいらしいよ?』


にっこりと、端正な顔に子供じみた笑顔を浮かべる青年。
しかしその毒々しさに溢れた言葉には、下品な笑顔を浮かべていた青年を制止させるほどの威力があった。

一瞬の沈黙が夜を包む。


『…………カズといい咢といい亜紀人といいテメェといい、なんだって俺の周りにはシスコンブラコンが溢れてんだかなぁ!』

『「類は友を呼ぶ」って奴じゃないかなって、ボクは思うけどね?』

『俺様のどこがシスコンブラコンだ』

『別にイッキがそうだなんて誰も言ってないよ? ……でもほら』


そこで言葉を切った青年は、不意に自身の足下を見る。
黒髪の青年も、つられたように足下へ視線を動かし。


『ボク、ニケ君には勝てると思えないけど?』

『たりめーだ。コイツほどのブラコンはそうそういねーだろ』

『…………』


黙れと言ってやりたかったが。
「帝王」来襲時の恒例ランにより疲労困憊状態だった宙は、見下ろしながらそう言う2人に、何も言い返せなかった。



(樹+ウェル+宙、求めるは高き「空」。
ウェルだけ年齢逆転させてなかったなと思って書いてみました。ちなみに大人ウェルの外見イメージは「大丈夫だ、問題ない」のセリフで有名なあのキャラを細身にした感じだったり←
王と魔獣と王の卵)

2011/03/21(Mon) 01:43

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