ネタ帳
突発的な小話や連載ものの断章を載せます。
ネタ帳内でシリーズ化している設定のシリーズ名は下記の通りです。
年齢逆転→求めるは高き「空」
樹創世神側設定→率いるは嵐
吸血鬼→夜に踊れ不死の者共
双子ネタ(一緒に生活してる版)→烏と死神
葛馬×樹で個々にチーム持ちな高校生ネタ→高め合え炎と嵐
樹と旧「眠りの森」立場逆転で樹が養い親ネタ→種々の雛鳥
これまでのネタを見たい方は、こちらからどうぞ。
ネタ帳まとめ
◆復活した女王は、無双の強さを見せつける。
揺るぎない強さは、戸惑いを持って戦っていた「嵐の王」など寄せ付けるはずもなく。
容赦のない攻撃を幾度となく食らい続けた烏が、とうとう血反吐を吐いて倒れた。
その瞬間を見た南林太は、満足げに笑いつつも娘へ命じる。
「完全に落として」
「はい、父さん」
普段なら怜悧な印象を与える声が、機械音のごとき無機質さで答えた。
それと同時に、地面に降り立った彼女は見事な曲線美を誇る脚を上げ、断頭台を思わせる鋭さで烏に一撃を入れる。
刹那、仇敵へ向ける憎悪を孕み睨んでいた瞳は衝撃で収縮し、瞼の裏に隠れた。
「ははっ、やったやった」
そんな傷だらけの状態で沈黙した息子に、南はまた笑う。
ようやく総ての駒が揃い、神に仇なす時が来た。それだけがただ嬉しくて仕方ない。
烏を倒した娘はしばしの沈黙の末、地に伏した弟の傍に膝をつくと、汚れた頭を太腿に乗せた。
それは決して弟の身を楽にする為ではなく、弟の状態を父親によく見せる為である。
そして南もまた、娘の好意に甘え息子の状態を観察した。
姉の腕の中、血塗れで意識を失ったままの子供の顎を捉える。
サングラスの奥にある狂気すら窺える瞳で見下ろし、命に別状のないことを確認した科学者は、笑った。
「おかえり、俺の息子」
(南親子、本誌読んでて思いついたネタ。
娘と息子を両手に捕らえて笑う南のおっさんが浮かんだので書いてみた。まぁまだ本当に樹と親子か微妙だけど。むしろ娘さんとすら微妙だけど。ぼかしたのでギリギリネタバレではないと思います)
2011/08/01(Mon) 00:12
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