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□お風呂に入ろう!
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「あぢっ!」
「どうしたのカイジさん」


煙草の灰が少しだけ指について、思わず声をあげる。どうしたの、じゃねぇよこのクソガキ…!
冷やしてくる、と言い残して台所に向かう。
そんな俺を見てか、しげるは少し首を傾げていた。
蛇口を思い切り捻って勢いよく出てきた水に灰の当たった所をつけた。…少し痛い。


「(い…いきなり“一緒に風呂入ろう”って、なんなんだあいつ…っ)」


どう考えても可笑しいだろ。男が2人で狭い湯舟に浸かるなんて。想像しただけで有り得ない図が浮かんでくる。
ていうか2人きりになるだけでもプレッシャーで押し潰されそうなのに、もっと密室でもっと密着する空間に行くとか…、


「無理だっつーの…」
「なんで?」
「うわっ!?」
「なんでダメなの、一緒に風呂入るくらい別にいいじゃない」
「…なんでって…その、」
「………」


しげるはしばらく俺の返答を待ったが、何も言わない俺に嫌気がさしたのか俺の腕を引いた。
そしてそのまま風呂場へ直行。……あれ。俺、一緒に風呂入っちゃうのかよ。ちょっと待てよ、待ってくれよ!


「脱いで」
「は!?なん…」
「脱がせて欲しいわけ?」
「……うぅ…っ」


中学生に負けるなんて、だから世間にダメニートとか言われるんだ俺…。ああクソ、泣けてきた。
涙を堪えながらもTシャツに手をかける。それを見たしげるも脱ぎ始める。


「(俺には選択権もねぇのかよ…!)」
「…水道代」
「え…?」
「今月の水道代…まだ払えないんでしょ」
「なんで知って…」


腰にタオルを巻くしげる。俺もその時はもうパンツ一丁で。抵抗はもう止めたさ。


「どーせカイジさん風呂入らないつもりだったんでしょ?」
「う、」
「一緒に入れば1人分で済むのに」


ああ、だから突然一緒に入ろうなんて言ったのか。俺の為に言ってくれたのか。なんかちょっと罪悪感



「…もうちょっと待っててよ」


ん?とぱっと顔を上げれば、ククッと笑うしげるがいた。


「カイジさん養えるくらい、いっぱい稼いでくるからさ」



お風呂に入ろう!
(稼いでくるって、しげる中学生じゃねぇか)(もちろん裏でだよ)(…、てか狭い)(いいじゃない、たまにはくっつこうよ)(!!)




      * * *
ぱっと浮かんだお風呂ネタ。
多分零くんと涯くんだったら零くんうるさいんだろうな。あ、でも書いてみたいかもww
てかカイジさんの家って風呂ついてるよね?さすがにそこまで貧乏じゃないよね?ね?不安で仕方ないぜ(´∀`;)
 

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