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□こんなのが愛なんて
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「俺以外を映しだす瞳なんていらない。だから瞳を潰してあげる」
「………」
「俺以外に話しかける口なんていらない。だから口を縫ってあげる」
「…うかい」
「俺以外の為に生きる君なんていらない。だから、」
「っ宇海…!」


パッと顔を上げると、涯くんが俺を見てた。
やったあ、涯くんが俺を見てくれてる。俺だけを見てくれてる。はは、嬉しいなあ。
けど涯くんの顔はすごく青い。俺のほっぺはきっと赤いのに。どうして涯くんは青い顔をしてるの?ねえ、なんで。なんでなの涯くん…。


「その本、やめろ」


俺の手中にある1冊の文庫本を指差してそう言った。
俺は素直にパタン、とそれを閉じる。


「どーしたの涯くん顔色悪いよ」
「…お前のせいだろ」
「え?」
「宇海が読んだその本…なんか宇海が言うと冗談に聞こえない」
「…そうか」


それ結構失礼だぞ。俺だって傷つく事だってあるんだからな。
って言うか、涯くんにとって俺は病んでるのか。まじかよ無意識とか怖ー。
そもそも涯くんのことは好きだけど、こんなの本当の愛なんて言えないに決まってる。愛なんてどうせ性行為をする際の口実でしかない。人間は子孫を残して死んでいくんだから。子孫を残すために俺たち人間は愛を吐くんだろ?だったらこんなのは愛じゃないよ。大体同性同士で愛を吐いたって何にもメリットが無いじゃないか。むしろデメリットの方が大きい。世間の冷ややかな目を浴びてまで俺は落ちたくない。落ちたくなんかない。だから俺は信じない。信じるもんか。


「宇海?」

こんなのが愛なんて。


「…涯くんってこーゆーの嫌なの?」
「え?」
「愛ゆえの犠牲、みたいな」
「嫌いってゆーか…怖いしな」
「じゃあ涯くんはどんな俺なら好きになってくれる?」
「え?」
「…ねえ涯くん、」


一緒に落ちようよ。





こんなのが愛なんて
((やっぱり信じたくなんかなかった。))



     * * *
なんか最近鬱気味なのかな。ヤンデレ零くんが脳内埋め尽くしてる。……やべえwww
零くんの口調が色々おかしくてごめんなさいorz他のサイト様だと零くんは可愛く可愛く見えてくるんだけどね?でも…綺麗なカイジの事実は変わんないしさ…←
ちょっとお勉強しなおします。うへあ。
 

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