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□これは立派な浮気です
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見て、しまった。
涯くんが俺以外の男と一緒に食事しているのを。まあ食事って言ってもファストフードなんだけどさ。天下のマック様。
大口開けてハンバーガーを頬張る涯くん。可愛いなあ、とかそんなじゃなくて。


「…んで、」


思わず唇を噛み締めた。


「(俺の知らないところで俺以外の奴といるんだよ…っ)」


そして気づいたときには遅かった。自分の足は涯くんの所に向かっていた。
ずかずか店内に入って迷わず涯くんのいる席に。ああ、涯くんったら吃驚してるよ。そんなに驚く事無いじゃないか。


「涯くん、こんなところで何してるんだよ?」
「う、宇海こそなんで…」
「…涯くんがいないから、探しに来たんじゃん」
「…すまん」


素直に謝る涯くんは誰よりも可愛いと思うよ。だけど俺は怒ってるんだ。俺に何も言わずに誰かと一緒にいるなんて。

吐き気がする。



「それで?どうして涯くんはしげると一緒にいるんだ?」
「あらら。まるで涯の恋人だね」
「いいから答えろよ」
「途中で会ったから俺が誘ったんだよ」


しげるの代わりに涯くんが答えた。
涯の正面の席に座ってたのはしげるって分かってた。だって目立つし。中学生の癖に白髪ってなんなんだよ。学生なら黒髪でいやがれってんだ。あれ、そしたら俺超真面目?俺も金髪とかにしてみるかな。絶対似合わないだろうけど。
って言うか大体どうしてしげるが涯くんと共に行動するのか分かんない。なんなんだよ。全然意味分かんない。


「…俺怒ってるんだ」
「……」


そう涯くんに告げると、涯くんは黙ってしまった。
無駄に弁解されるよりはこっちの方が気が楽かな。さすが涯くん。俺を気遣ってくれてるのか!
けどやっぱり怒りの方が大きいよ。それと、悲しみと切なさ。


「これからはちゃんと連絡入れること」


黙って頷く涯くん。


「絶対に俺を不安にさせないこと」


小さく頷く涯くん。


「じゃあ俺にキスして」


頷きかけた涯くん。
しばらくの沈黙を経て涯くんは尋ねた。


「なんでそうなるんだよ…!」
「罰だよ。こうでもしなきゃ反省できないだろ」
「反省とかする必要ないだろうが…っ」
「あるよっ!」


何言ってんだよ涯くん、





これは立派な浮気です
(だから身体で照明しろよ!)(あのなあ…)(涯、大変だね)





     * * *
涯くんの友達が思いつかなかったので。しげるwww
相変わらず口調は迷子中です。うちの零くんは基本可愛いはずなんですけどね。浮かんでくるのはヤンデレばかり。あれ?
私が書きたいのはアカカイだったはずなのに!あるぇー?←
 

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