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□我が生涯に一片の悔い無し
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「よ、なあ、最近調子どうだ?」

「あんたなんでそんなにいつも楽しそうなわけ」

「んん?お前楽しくねぇのか?今何歳だっけ…」

「13」

「んあ、あー…麻雀覚えたての時期か!」

「うるさいな」

「あん時はひねくれてたもんなぁ…」

「懐かしまないでよ」

「でも安心しろ、人生まだいろんなことがいっぱいあるからよ」

「でも40年で死ぬんでしょ」

「あ?」

「だってあんた、もうすぐ死ぬじゃない」

「…」

「俺、53で死ぬんでしょ?」

「…ま、そういうこったな」

「もっと長生きするもんかと思ってた」

「まぁでもその間に色々出来るからよ!それにお前まだ40年も生きるんだし、まだまだじゃねぇか」

「まぁね…」

「我ながら可愛げのない奴だな〜」

「…あんたは楽しかった?」

「楽しかったぞ…!」

「ふーん…心残りとかないの」

「そりゃ…ちょっとはあるけどよ」

「あるんだ」

「人間だしな。俺だってもっと長生きしたいさ」

「…」

「でも俺はそれでも良かったと俺は思う…!」

「…ふーん…」

「お前は長生きしろよっ」



が生涯一片のい無し

(そう言えるよう生きろ赤木しげる…!)





(100926)

よく考えたら53歳。まだまだ生きられたでしょう。


 

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