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□純情ラバーズ
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「(………あれ?)」


起きたら知らない布団で寝てた。
どこだここ、とキョロキョロ辺りを見回せば金色の髪が視界に入る。俺の知る金髪はただ1人。


「(佐原の家…か…?」


何で俺こんなところにいるんだ?なんか全然思い出せないぞ。しかも頭痛いし。っていうか、誰でも良いから説明してほしいな。


「(なんで俺は佐原と一緒に寝てんだ…?)」


男2人で布団で寝るって結構狭いぞ。しかもなんだこの状況。なんで俺、


「真っ裸…」


何にも着てない。生まれたときと同じ姿。昨夜着てたんだろう俺の服は床に散らばってた。
なぜか佐原も同じ状況。佐原の服も床に落ちている。

ちょっちょっと待て!真っ裸で朝を迎えるってよくあるやっちまったパターンじゃ…?
……………。
いやいやいや、いくらなんでも男同士ではそんなのねぇよな…でも今更だけど腰も痛ぇぞ…?えっ?まさか俺佐原とやったとか…そんな有り得ねぇ…!っていうか考えたくもねぇ…!ちくしょー、腰痛くて動きたくねぇよ…頭も痛ぇ…。朝から最悪だ…!


「んー…あ、」


寝返りを打った佐原と目が合った。
そしてにへらと笑う佐原。


「おはよカイジさん」
「…よ、よぉ」


そして上半身を起こし、伸びをして目を覚ます。「うわー脱ぎっぱなし」とか言いながら。
何でこいつこんな余裕いっぱい…。
俺の視線に気付いたのか佐原とまた目が合った。


「カイジさん服着ないんすか?」
「え、あ…着るさ…っ」


着るけどよ、それどころじゃねぇだろ…!


「は?…あーもしかしてカイジさん、昨日の事覚えてないんすか?」
「昨日の事?」
「昨日、カイジさん酔い潰れたんすよ?」
「………は…?」


それから、佐原は早口で昨日の夜の事を説明した。

俺とカイジさん一緒にバイト終わってパチンコで勝ったから一緒に飲もうってなって飲んだは良いけどカイジさんペース速いんすよすぐに倒れちゃってカイジさんの家遠いし仕方ないから俺ん家に連れてきてカイジさん俺の布団で寝ちゃってそんで朝になった今ここっす。

その説明1つおかしいだろ!


「ちょっと待て!だったら俺たちなんで裸なんだよ…!?」
「はあ?カイジさんが言ったんでしょ、」


しれっと佐原は答えた。


「暑いから脱ぐ〜って!」
「……え、」
「そんで真っ裸で俺の布団占領して」
「……」
「雑魚寝嫌だったから俺も寝たいんですけどって言ったらカイジさん、“佐原も脱げ”って」
「…俺が?」
「はい。んで一緒に寝たんすよ?あ、安心してください俺男に興味ないですし」


嫌な汗がだらだらと。思わず佐原から目を逸らした。
俺そんなに酒弱かったのか…?どっちにしろすっげぇみっともねぇし…っ。


「あ、でもカイジさん寝顔かわいいですね!」


好きになっても良いですか?




……俺、今なら死ねる気がする。





純情ラバーズ
(って事で付き合ってくださいカイジさん)(うるせーっ!)

付き合ってたまるもんか…!




     * * *
やっぱり佐原は書きたかった!だけどこれは誰ですか!
えっと、とりあえず「…」と「!」を多用してみた。なんかうぜえwwカイジうぜえwww
なんかカイジは余裕ないイメージしかないよ。だめだこりゃ。
  

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