【No Title】

【入学編】体験入部
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オリエンテーション後、由希と二人で学食に行き
お互い今日は部活見学に行くと知った

由希は弓道部に入りたいようで
このあとすぐにテニスコートとは正反対の方向にある弓道場に向かうようだ

2人は食事を終え、すぐに下駄箱に向かいそこで別れて
お互いの目的地に向かって歩き出した

しかし、昇降口を出た辺りで琥珀の行く手を阻むものが数人

部活勧誘のようだ



「霧原さんだよね?
部活動は何にするか決めた?
もし良ければうちの部活に入ってくれないかな?」



彼らは琥珀の噂を聞いて、どうしても一足先に勧誘すべく
昇降口で張り込みを行っていた
(先輩達になんとかして確保してこいと言われた人もいる)

案の定琥珀がそこを通りかかり、待ってましたと言わんばかりに
数人が琥珀を囲み、声をかけてきた



「(誰この人たち....)」



テニス部以外に興味は無いため
周りがガヤガヤ言ってるようにしか感じない琥珀は
少しため息をついて意を決したように口を開いた



「すいません、興味ないです
行く場所があるので通してもらえますか?」



囲んでいた男性数人は断ったことに対してか
思いの外意思の強いはっきりした声にピシリとかたまり
その隙に琥珀はその間をすり抜けてコートの方に向かって歩き出した





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