【非日常への入口】

□第一章
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買い物の帰り道、無性に空を見上げたくなった。


微かに残る記憶の中、まだ幼い頃に両親と見た星空を

何故か思い出してしまった。


この18年間で良かったと思える記憶なんて数少ないけれど


星空の記憶は、その数少ない記憶の中で一番平凡で、

しかし一番幸せを感じることができるものだった。


何故今なのかと、この時はぼんやり感じたくらいだが


後になってその理由は少し推測できた。










それはこの世界からの最後の贈り物だったのかもしれない、と・・・。



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