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□SOS団日和
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古キョン+SOS女子








「古泉くん!」
「はい。何でしょう、涼宮さん」
「あなたたち、付き合っているんでしょう?」
「・・・・・。あなたたち、とは」
「キョンと、古泉くんよ!」
「・・・・・」


突然ですが、バレました。
そんな今日は。




SOS団*日和






「・・・と、言う事なんです」
「どういう事だ!」
突然中庭に呼びだされた俺は、古泉にこんな報告を受けた。



『涼宮さんに、僕らの関係がバレてしまいました』



僕らの関係。
それは、どこでどう間違えたということはないのだが、俺と古泉は付き合っているという事だ。
少女マンガの様にドラマチックにもロマンチックにもならないこの関係だが、俺はこんな反応をしつつも古泉の事は程々、いやそこそこ好きだ。
そんな事を言えば古泉は情けない顏をするだろうが、これが俺の言える精一杯だ。とにかく、俺と古泉が好き合って付き合っているということが重要なんだよ、ここは。
まあ、そんな感じなのだが、どうしようもなく壁となるのは我らが団長様―涼宮ハルヒの存在だった。
俺が、古泉たち「機関」が言う様に世界の鍵とやらだったとしたらこの関係がバレるのはやばい。
そんな考えで今までこそこそやってきたのだが・・・。


「まさかこんなことになるとは・・・」
「・・・・・・」
その言葉を聞いて、俺は不安になった。
まさか古泉は、俺と別れるつもりなのだろうか。
機関の為に。
ハルヒの為に。
そんな簡単な関係だった?
男の俺と付き合って、ハルヒにバレてしまって・・・後悔しているのだろう。
こんな利益のない関係、他にないのだから。
俺は、古泉にとって不利益の塊だ。
他の奴だったらまだしも、ハルヒに直接関係する俺との関係がバレたのだから、古泉もただでは済まないのだから。
「・・・・ごめん」
謝るしかない。
俺の所為だ。
「どうして謝られるのですか?」
「・・・・」
きょとんとした顔の古泉に、今口を開けば何を言うか分からない俺は、俯いて黙り込んでいた。
そんな俺に気づいたのだろう。
古泉が笑った事を感じた。
何故だか、こいつが笑った事は見なくても分かるのだ。
「僕が後悔していると思っているのですか?涼宮さんにバレたという程度で」
「・・・・・」
程度なんかじゃない。
「僕は後悔なんてしません。する必要がない」
「・・・・・っ!そんな嘘は要らない!お前にとって不利益すぎるのは分かって・・・」
俺が逆上した様に声を上げると、柔らかく古泉は微笑んだ。




「貴方が僕の最優先の存在です。
彼女に知られたからなんです?
彼女によってこの世界から消されたとしても、僕は何の後悔もしません」

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