Collabo Room

□PANIC LOVE!?(♂田×亀)*7話*玲音さん
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「れーなっ!!」

「えりちゃん、どうしたと?」

「もー、ちゃんづけしなくていいよぉ」

「やって…」

「ほら、えりのこと、よんで?」

「……えり?」

「うへへ、なぁーに?」

「…お、おにごっこしよ!」




そう言って、笑う絵里の手を引いて
おもむろに走り出したれな。


照れ隠しなんてそんときは思わんかったけど
かなり恥ずかしかったと。


だけん、絵里の手ぇ引いて
顔見んように走っとったら…




ずさっっ!!




「いたっ」

「っ!?」




すごい音が後ろからして
繋いでた手が重くなった。


何事かと思って振りかえると
目線の先にいたはずの絵里が居らんくて。


視線を下に下げると、
うつ伏せになっとぉ絵里が見えた。




「え、えりっ!!!」

「…っ、いたいよぉ…」




すぐに駆け寄って絵里を抱き起こす。
今さらやけど、小さいながらに
よくそんな力があったと思う。


絵里のこと、助けたかったけんかいな?




「れーな…ぐすっ、れーなぁ…」

「ごめん、えりちゃん。
 れな、走ってしまったけん…」

「ううん、れーなわるくないからぁ…」

「でも……あ、血でとぉ」

「えり、だいじょぶだよ…?」

「だめ!れながいややけん!
 ほら、のって、えりちゃん」




絵里の前にしゃがんで背中を差し出す。


でもなかなか乗る気配がなくて
不思議に思って絵里の方を見ると
さっきまでの泣きそうな顔やなくて
ほっぺ膨らましてれなを見とって。




「…どしたと、えりちゃ…」

「ばか、れーなのばか」

「へ?」

「ちゃんづけ、やめてって言ったのに」

「…そんなにいやと?」

「うん」

「やって、ほかのともだちは
 みんな、えりちゃん、やんか」

「…れーなだから、やなの」

「……え?」

「れーなには、えりってよんでほしいの」




だめ?って上目遣い。


幼稚園児のくせに、
そんなん何処で覚えてきたん?



そんくらい、可愛いっていうか
目が離せん表情されて。




「…えり、よぶけん、早くのれって」

「はぁーいw」




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