Collabo Room

□PANIC LOVE!?(♂田×亀)*5話*玲音さん
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「…はぁ?」



どーゆーこと?
またおらんくなったって…。


手を伸ばしてベッドをさわる。



「…冷たっ…」



さっきまで絵里が寝よった所は
もう冷たくなっていて。

気づいたのが遅かったと悟る。



「まじ、なんなんよ…っくそっ…」



ガシガシと頭を掻きむしり
うあ゙ー、と鈍い声を上げる。


…まだ、家の中かいな。
書き置きとかあるかもしれんし。



「…んしょ」



微かな希望を胸にベッドから降りて
腕を伸ばした。



「んー…っ…、んんぅ?」



れなの目に止まったのは
白い紙切れ1枚。



「…なんこれ…」



メモってくらい小さい紙切れ。

ピラッと裏をめくると可愛らしい文字。
その横にはよくわからん絵が書いてあって。



「……絵里、の字よね?」



紙切れには



『だーーーい好きなれーなへ(はぁと)
 ちょっと出かけてきます!
 すぐに帰ってくるから心配しないでね?
        愛しの絵里ちゃんより』




「…ははっ…愛しのって…w」



隣の絵はなんやろ…?
猫?いやいや………犬?
いや、耳長いけん…うさぎ?


まぁええか。

行き先を書かんとか、絵里らしいっちゃん。



物思いに更けていると
れなの携帯が鳴り響いた。



誰よ、こんな時間…に。



「って…学校!時間!!」



鳴り響く携帯のディスプレイを見ると
高橋 愛斗の文字。



「…もしもーし」

『おー、れいな。
 絵里さんどうなったん?』

「…どっか行った」

『はぁ?』



なんやの、それ?とか
電話の向こうで騒いどる愛斗。



「詳しくは学校で話すっちゃん」

『…学校?』

「え、今日学校…」

『創立記念日で休みやけどw』




…………はぁ?

…創立、記念…日?





「はぁあぁぁあっ!?
 休み!?休みなんっ!?」

『だぁーっ!うるさいで!!』

「や、聞いてなかよそんなん!」

『授業出とらんしなぁ、れいなw』



帰れって言ったのは
どこのどいつっちゃよ…


少し黙り込んだれなに呼びかける愛斗の声。



『とりあえず、そっちいくから』

「そっち?」

『家で待っとるんやよぉ〜』

「はぁ!?ちょ、愛…っ」



プツッ。
プープープープー…


どんなに呼びかけても
聞こえるのは機械音のみ。

諦めて電話を切る。



「…なんなんよ、アイツは…」



愛斗の強引さに呆れて、渋々寝室を出た。




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