Sweet Room2

□甘えんぼ(♂田×亀)
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「さぁて、そろそろ起こしに行きますかねぇ。」


ただいま、リビングの時計は7時をちょっと過ぎたあたりをさしてます。

こんな朝早くに絵里が起きていることのほうが、皆さん、ビックリですよねぇ?
絵里だってやればできる子なんですからぁ。

で、絵里はなぜこんな早起きをしたのか、実はですねぇ。


「れーなぁ、朝ですよ?」


ベッドでおなか出して寝ちゃってるれーなを、起こすためですよ?
気持ちよさそうに寝ちゃってぇ。


「ん…」

「風邪引くよぉ?」


いくら暖かくなってきたとはいえ、お腹を出して寝たら誰だって風邪引いちゃうよ?
きちんとシャツを直して、れーなを起こしにかかる。


「起きてよぉ、れーな。ご飯が冷めちゃうよ。」

「ん〜…ぅ…」


ゆさゆさと体を揺すると、れーなは少し顔をしかめて寝返りを打っちゃう。

む…絵里に背中を向けるとは…。


「…絵里にだって、考えがあるんですよ?」


れーなの寝てるベッドに上がって、れーなのとなりにころんと寝転がる。

気持ちよさそうな寝顔が目の前に。
…可愛いw


「れーな、起きてよぉ…」


れーなの寝顔は好きだけど、いつまでも寝てちゃ絵里、寂しいんだから。
つんつんとれーなの頬をつつくのを止めて、絵里はれーなにぐっと顔を近づける。


「…ちゅーしちゃうよぉ?」


こつんとおでこをくっつけてつぶやくと、もぞもぞと動いたれーなの唇。

起きた、かな?


「…んぁ…え、り…?」

「うへへ、起きたぁw?」


うっすら開いた目は、まだ焦点が定まってない。
とろんとした目が可愛いなぁとか思ってたら、急にれーなが絵里のほうに来て…えぇ?!


「えりぃ…」

「わわっ…れ、れーな?!」


ぎゅーっとれーなが絵里に抱きついてきた。
普通なら、こんなに近距離に絵里がいたら“な、何しよぉと?!”って驚くのに…どうしたの?!


「…怖い夢見たとぉ…」

「うぇ…夢?」


男の子なのに、怖い夢見て不安になっちゃってるの?
よしよしと頭を撫でてあげると、れーなはきゅっと絵里の服を握って。


「絵里が、れなから離れてしまう夢見たとぉ…」


か細い声で訴えるれーな。

もぉ…何でそんな悪い夢みちゃったわけ?
絵里が離れるわけないのに。


「…大丈夫だよぉ、れーな。絵里はれーなから離れたりしないよぉ?」

「…え〜り〜…」

「もぉ、心配しなくていいからぁ…;」


絵里の胸に顔を埋めるれーな。
くすぐったい上に…あの、恥ずかしいんですけど。
れーなを引き剥がそうとしても、腕の力が緩むことはなくて。


「絵里ぃ…一緒におってほしいとぉ…」

「あ〜、いてあげるからぁ…;」


引っ付くなって言われても引っ付いちゃう絵里が、れーなから離れたりするわけないでしょ?

それよりも…絵里を子猫みたいな目で見ないでよぉ…。
うるうるした目で見られたら…困っちゃうよぉ。

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