Sweet Room
□照れ屋なサンタさん(田×亀)
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「じんぐるべぇる、じんぐるべぇる…」
皆さぁん、今日はクリスマスですよぉ!
絵里はねぇ、今、一生懸命ケーキ作ってるんですよぉ!
お菓子なら何とか作れるんですよ、絵里は!
「んしょ…」
お…生クリームもうまいことできてるぞ、絵里!
早くしないと、帰ってきちゃうからね。
絵里の大事な人が。
「…できたぁっ!」
生クリームも綺麗に塗れて、いちごとかフルーツとかちゃんと乗せて。お店に合っても、まぁおかしくはないおいしそうなケーキができた!
やった、絵里、腕上がったんじゃない?!
「後は、れーなが帰って来るのを待つだけかぁ。」
れーなは日付が変わる頃に帰ってくるって言ってた。
何かサプライズでもしてくれるのかなぁとか期待してる絵里。
ケーキを冷蔵庫にちゃんとしまって、クリスマスSPとかやってるテレビをぼーっと眺めることにした。
日付が変わる頃。
絵里のまぶたが重くなってきて…寝るぅとか思ってたときだった。
ピンポーン。
インターホンが鳴る。
あれ?れーなには鍵、持たせてあるんだけどなぁ。
ま、いっか。
絵里は何も確認しないで玄関の扉をあけた。
だって、れーなしかいないでしょ、これは。
「れーなぁ…?!」
「メリークリスマスじゃ!!」
…あ、あれぇ?れ、れーな…ですよねぇ?
田中さん…何、してるんだ、これ?
「え、えぇっと…田中さん?」
「違うと!サンタっちゃん!」
…いや、田中さんでしょ。
方言出まくりですから。
本人胸張って「サンタじゃ!」とか連呼してるけど。
目の前にいるれーなはサンタの格好をしてて
…。
だから、時たま方言出てるから分かるってば!
「寒いでしょ、入る?」
「メリークリスマスじゃ!」
って言いながら家に上がるサンタ(れーな)。
さっきから「サンタじゃ!」とか「メリークリスマスじゃ!」とかしか言ってないんですけどぉ。