企画部屋
□ホワイトデー
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「なんだよ、フランス。急に呼び出したりして?」
「ああ、イギリス。ちょっと話したい事があるんだ。」
「?」
イギリスはフランスの言っている事がよく分からなかった。
しかもいつも何を考えているのかわからないヤツだから余計に分からなかった。
「あのさ、俺はお前みたいに過去に行ったり未来に行ったり、そういうスゴイ事はできない。
でも、俺にはこれくらいはできる。
ちょっと目瞑ってて。」
「ああ、良いけど?」
するとフランスはイギリスの手を取って、自分のポケットからソレを取りだして薬指にはめた。
イギリスは驚いて目を開けてしまった。
「っ!?おまっ、フランス!!!」
「俺にはこれくらいしかできないけど・・・・、イギリス。」
結婚しよう。
イギリスの目から知らない何かが溢れ出していた。
その時一緒に胸の中に何か熱いものがわいてきた。
嬉しい
ただそれだけの感情がイギリスのなかを支配していた。
それしか考えられない。
それしか思うことができない。
イギリスはその喜びを行動に移していた。
普段なら滅多にしないこと。
フランスに自分から抱きついていたのだ。
フランスは一瞬驚いてはいたがすぐに嬉しそうな笑顔に戻り抱きしめ返してくれた。
イギリスは歓喜の渦につつみこまれたような気分だった。