信じてるから

□まどろむココア
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そして、私はようやく地面に落ちた。



ばっしゃーんっと大きな水しぶきとともに、大きく沈む私の体。
そこは暖かいお湯で、ちょうどよい温度のお湯に、私は包まれていた。



「んぷぁ!」



幸い、底にはすぐ手が届いたので、息を吸うため、底を力強く押して、浮かび上がった。
目の周りについた髪の毛を後ろに回す。
足は余裕で地面につくみたいでよかった。
着衣水泳なんて、やったことないから、もし底が深かったら、この先どうなるか一番予想がつかない。



とりあえず、場所の確認。
霧がかかってるけど、まだ私の町なのか。
それとも、ハリーポッターの世界にこれたのか。
はたまた、違う世界にとんだのか。

すべてはそこからだ。



「……」



よくまわりをみわたせば、私がいるのは湯船。
お湯を貯めた湯船につかっていた。
ひとがいなかったのは幸いなのだろう。
後、目に写ったのはシャワー。



「お風呂場だここ」



ピチャン、と前髪から垂れた雫が、貯まった湯船に落ちて、音をたてた。



「私、人の家に落ちたの?」



いや、だとしても、屋根を突き破ったりとかしなきゃここにはこれない。
天井をみたけど、ひび一つない綺麗な姿だ。


ということは、きっとトリップは成功なハズ。
あとは、ここがどこかということで――



とりあえず、外にでなきゃ始まらない。
私が、湯船からあがり、外に出ようとドアノブに手をかけようとした瞬間、ドアが勝手に開いた。



「「え?」」



鉢合わせになる、私と男の子。
考えてみて下さい。
ここはお風呂場。
お風呂場に入ってくるということは?



「う、そ、だろ?」

「ぃ、ぃゃぁぁああ!!」


相手は裸でした。
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