信じてるから
□コバルトブルーの忘れ物
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「さて、この子をこれからどうするかについてだが」
床に倒れてしまった女の子から視線を外して、ジェームズは部屋を歩き回り出した。
「じ、ジェームズ、この子になに……したの?」
突然倒れた女の子に驚いたピーターは、ビクビクしながら、ジェームズと女の子の間で忙しなく視線を行き交わせていた。
「大丈夫、真実薬の副作用だから」とリーマスがなだめて、安心したように胸をなでおろしたピーターは、「このままじゃ、風邪ひいちゃう」と、自分のベッドから毛布を持ってきて、女の子に被せてやっていた。
「なんだ、ピーター。
やけにそいつを心配するな?」
眠っているとはいえ、知らない女の子にそこまでかいがいしく世話するか?
普通。
「だ、だって……、なんかおかしいし」
「おかしいってなにが?」
問い詰めると、ピーターはビクリと肩を震わせて、おそるおそる俺を見てきた。
「この子、なんか変なんだよ」
だから、何が変なんだって聞いてんだろ。
睨む俺から庇うように、リーマスが俺とピーターの間に入ってくる。
「なんだよ」
「確かに変だよ、この子」
だから、なにが――そういおうとした瞬間、一気に視界が白くなる。
「なっ!?」
「「「うわっ」」」
なにが起きた!?
パチパチと瞼を何度も瞬かせて、ようやく、部屋が見渡せる。
視界に映ったのは、白い髪、白い髭、高いとんがり帽子。
「……ダンブルドア」
目の前に現れたのは、ダンブルドアだった。