席が近くになって

□転がりこんで
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チャンスは突然やってくるものだ。



「なぁー、光希。
お前明日暇?」



しかし、それはわかりにくいものであり。



「明日?
部活あるんじゃね?」

「休みだから聞いてんの」



それをゲットできるか否かは己自身の問題だ。



「多分、暇」



基本、休日は部活しか用事ないし俺。
かいた汗をタオルで拭きながら、横で着替えている田中に言った。



「じゃあ、明日、N町のサンサンビーチに来いよ!」



遊びの誘いだと薄々気づいていたけれど。
なぜに10月に海水浴場。
しかも、田舎地域じゃん。



「こんな時期に泳ぐ気?」

「まさか」



呆れた顔をして、着替えの手を止めて俺をみる田中。呆れたいのは俺だ田中。

中途半端にシャツを胸板あたりで止めているせいで、綺麗に割れた腹筋が目に入る。

なんか、無性にムカついた。


田中翔太。
わがまま、横暴、俺様という三拍子だというのに、かなりモテるヤツだ。


同じ年のくせに身長は180。
ちなみに、彼女ができても長続きはしないが、途切れたことはない。
そんなヤツだ。


サッカーはベンチで、そこまで上手くはないんだけど。
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