連載小説集

□ヘタリア:RPGのようなもの【完】
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20××/○△/□×


― G8会議にて ―


「だぁーかーらー!
 そこはそうじゃないって言ってんだろこの自己中やろう!!」

「君こそ馬鹿じゃないかっ!
 なんだいその方法!
 絶対俺の意見のほうが正しいに決まってるんだぞっ!!
 なっ、日本!!」

「私は、アメリカさんと同じでいいです」

「ヴェー。
 俺はそんなことよりも、早くご飯食べに行きたいなぁー」

「イタりぁああああ!!
 お前は一度でもまじめに会議に参加しろっ!!!!」

「まぁまぁ少し落ちつなさいって。
 イタリアが会議に参加していないのはいつものことじゃない」

「そういうフランス君だって、まじめに会議に参加したことって、ほとんどないよねー」

「うっ、つれないこと言うなよなロシア―。
 俺たちの仲だろー?」

「君の家の土地を僕にくれるんだったら考えてあげないこともないよ?」

「な―――っ!?
 あげるわけないでしょ!?
 なにいっちゃってんのロシアちゃん!!」

「ねぇ、くま次郎さん。
 僕の出番はいつになるんだろうねぇ」

「誰?」

「カナダだよ(涙)」

「お前らぁあああああああああああああああああああああああ!!」


「いったいぜんたい何時間この議題について会議するつもりだ!! 
 アメリカ、イギリス!さっきから同じことばかり繰り返しおって!
 イタリア、フランスは会議に参加しろ!!
 日本とロシアは自分の意見を言え!!
 いい加減まともに会議をしろォおおおおおおおおおおおおおお!!」

「会議が始まってもう4時間だ!
 それなのにまったく進展がないというのはどういうことだ!?」

「もう4時間もたってたんだー。
 どうりでおなかがすくはずだよ〜。
 ねーねードイツー。
 俺パスタが食べたいなぁー。」

「イタリア君!
 今は空気を読んで―――」

「HAHAHA★
 俺もおなかが減ったんだぞ!
 ハンバーガーも底をついたしね!」

「てめぇはさっきからずっとむしゃむしゃしてただろぉがっ!!!」

「あんなのは食事のうちに入らないんだぞっ!
 LunchはLunchでちゃんと食べなきゃ体に悪いんだぞ??」

「お前のは食べすぎだよ馬鹿っ!」

「・・・」

「ドイツ、胃薬いるか??」

「すまないフランス・・・。」

「ドイツ君も大変だよねー
 あ、そういえば僕、今日は差し入れを持ってるんだよ」

「へぇ〜。
 なにもってきたの??」

「ホントは会議が終わってからみんなにあげようと思ってたんだけど―――
 みんなおなか減ってるみたいだし、いいかなドイツ君?」

「なんで俺に聞くんだ」

「まぁ、断られても出すけどね」

「それじゃあ聞くなっ!!!」

「よいしょっと。」

「わぁ〜!
 なんだかおいしそうなお菓子だね!
 どうしたのこれー??」

「ほんとに。
 ロシアさんが差し入れだなんて・・・
 今日は雨が降りますね」

「何気に失礼だよ、日本君」

「ほんとにおいしそうだな。
 俺のとこのスコーンには負けるけど」

「そんなわけないだろっ!!
 お前視力大丈夫か!?」

「そうだよイギリス君。
 これをくれた人に失礼じゃない。」

「え?
 これ、君が用意したんじゃないのかい!?」

「ううん、違うよー。
 朝、ここに来る途中でメイドさんがくれたんだぁー。
 みなさんで食べてくださいって」
 
「メイドさんが!?
 ロシアロシア、俺これ早速食べるねー!
 おなかぺっこぺこー!!」

「きっとそのメイドさんは俺たちの中のだれかに惚れてたんだろうな。
 誰か一人に渡すのは恥ずかしいからって、一見穏やかそうなロシアにたのんでさー」

「あー・・・。」

「妄想癖もそこそこにしなよ君。
 ただの差し入れじゃないか。
 深読みしすぎだよ」

「ドイツー!日本ー!
 コレすっごく美味しいよっ!
 食べてみなよー!!」

「いぇ、私はそんなにおなか減っていないので―――」

「ほんっとぉにおいしいから!
 食べなきゃ損だよ日本!」

「Ja,gerne.」

「おいしーねー」

「ホントです。
 アメリカさん達もいかがですか??
 とってもおいしいですよ??」

「日本がそういうなら―――」

「悪いね日本!
 いっただきまぁーすっ」

「こらこら、お兄さんの分も忘れないでよね」

「僕もひとつほしいんだけど――――
 みんな僕のこと気づいてないね」

「誰?」

「カナダだよ」



いつものように会議は荒れて
ドイツが叫んで
お昼時だったせいか、それでも会議は荒れて

そんなとき、ロシアが珍しくお菓子の差し入れを持ってきていて―――


とってもおいしくてたくさん食べたんだ。
おいしくておいしくて――――



おいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしくておいしいおいしい
あれあれあれあれあれあれあれれあれれあれ――――――――――――――――




気が付いたら、目の前が真っ暗だった




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