席が近くになって

□始まりました
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「でもさ、たまには、教室で過ごすのもいいものでしょ?」

「えー?」



不満な声を漏らしながら、ぐだーっ、と机に突っ伏したら、次の瞬間には、頭にのしかかる重力で起き上がれなくなってしまった。


重っ!?
重いよっ!痛いよ!?



「ぅだーっ!」

「いい、鞄置き場だ」



ふぅ、と息つく声が頭上で聞こえる。
それに+重さ増し。



「鞄!?
彩待って、鞄!?鞄置いてるの!?」

「教科書片付けなきゃ」



次に聞こえたのはファスナーを開ける音。
頭の上がもそもそと動いていた。



「ね、お願いっ!!
片付ける前に鞄おろしておろして!
頭が潰れる、潰れちゃうからっ!!」



バシバシ頭上の鞄を叩くことで、ようやく荷物が降りた。
舌打ちされたけどね。



「痛かったァ……!!
彩っ!」

「なに?」



ありえない重さに耐えた、我が首をさすりながら、立ち上がり、彩に抗議の目を向ける。
当の本人は素知らぬ顔で鞄を机の横にかけて、すでに腰かけていた。
おいっ!!
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