桜蘭高校ホスト部【完】

□ボクと君と僕と
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ミケの転校から1週間。
ミケが婚約者というのは、事実ではあったのだが、事情が事情で、このことはとりあえず保留ということになりました。



「で、結局、あいつと真綾は婚約者じゃないわけ?」

「うんー・・・まぁ?」

「なにその曖昧な答え。
 どっちなのさ」



曖昧もなにも、なんとも言えないのが現状なんだけれど。



「えと、婚約者・・・ではあるけど、じゃない、みたいなー?」

「「だから、はっきりしてってば」」

「うーぁー」



はっきりしようがないんだってばー!!
肩をがっしりつかまれながらも、ただただ言葉を濁すばかり。



「二人とも、真綾困ってるじゃん。
 それくらいにしなよ」

「ハルちゃんー!!」

「「あー!!逃げるなって!!」」



そんな会話が毎日繰り返されて、あまりにもしつこかったものだから。
ひとまず、事情があるんだってことで、納得してもらいました。
それでも二人は全然納得いかないみたいで、未だに不満たらたらです。
婚約者云々の話を知ってるのは、真綾とハルちゃんと、常陸院ブラザーズだけなので、説明も大変だし、ホスト部のみんなには内緒ということで話をつけているという現状。



だけど、最近、他の人にバレそうで困ってます。



「ちゃおー真綾ー!」

「あ、ミケだな!
ちゃお!」

「いらっしゃいませ、ミケーレ君」

「コンニチワ!
 キング、キョヤさん。
ボク、今日もおいしいお菓子持ってきタ!」


 
なぜでしょう。
どうしてミケは、部活に馴染んじゃってるのでしょうか?



忙しいみたいで、たまにしか来ないけど、女の子だらけのお客様の中に男の子。
しかも外国人だなんて、この上なく目立ちます。
 

最初のころこそはみんなに問い詰められたけど、そこは幼馴染だということでなんとかはぐらかしたけれど・・・。



どうして?
なんで、いつのまに、ミケはきょや先輩やキングと仲よくなってるの!?
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