桜蘭高校ホスト部【完】

□ 不思議な依頼
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みなさん、こんにちわ。
真綾は今、都内では有名らしい桜蘭高校という学校の前に来ています。
春という人も一緒です。

春さんは、昼間会ったときとは恰好が違くて、制服のような格好をしてます。
多分ここの制服だと思うんだけど。



「真綾君、ちゃんと依頼書、読んだ??」

『はい。
 まずはこの学校に潜入。
 それから、第2音楽室というところにいって、埴之塚 光興って人に喧嘩売って、喧嘩して、気絶させる。
 その人の気絶を確認した時点で、現金1000万円を手渡してくれるんですよね??
 ちゃんと持ってきてくれましたか??』

「光邦で、第3音楽室ね。
 もちろんもってきたよ。
 ほら。」



そういって、春さんは手に持っていた、四角い鞄を開けて見せる。
中にはたくさんの札束が入っていて・・・。
まばゆい光をはなっていた。



『あぅ!!も、もういいですっ!!
 真綾には、ちょっと刺激が強すぎですっ!!』


こんな、大金!
見たことないよっ!!
ちょ、ちょっと、いや、かなり目がくらむ。



「ところで、真綾君は、どうしてそんな恰好してるの??」

『え、だって、喧嘩するなら男の格好しなくちゃですよ。
 女の格好だと、喧嘩、手加減されちゃうじゃないですか。』

「いや、普通逆じゃない?!
 女の子になりきって、不意を打ってやっつけるべきでしょ!?」

『喧嘩でそんな卑怯はありえません!
 喧嘩は、正々堂々やってこそ、喧嘩っていうんですっ!
 ただでさえ、気絶させるなんてひどいことするんですから、正々堂々やらなくちゃ!』

「すごいね。
 その信念。」

『ありがとうございます。』



真綾の今の格好は、髪は栗色なのは変わらないけど、ショートで、動きやすいようにつなぎを着ている。
単にウィッグをかぶっただけだけど、あの長ったらしい髪がなくなるだけでも、ずいぶんと印象は変わる。
真綾はもともとあまり食べてないくせに、動きまくってるせいで、余分な脂肪がついてない。
おかげで、体つきが普通の女の子に比べたら、すっきりしてる。
そのせいもあって、簡単には女の子ってわからない。



『さぁーって、潜入しますか!!
 春さんも一緒に来るんですか??』

「うん。
 もちろん。
 それより、真綾君、君、その格好だと、中に入ったら目立っちゃうよ??」



心配そうにこちらを見てくる春さん。
確かに、標的に会う前に、学校に入るという難関をこなさなきゃいけないんだから、自然な格好しなきゃ変に目立って、追い出されてしまう。



『それなら、心配なく。
 これから、制服を調達するんです。』



だけど、真綾はそこまで考えなしじゃないし。
それから、、春さんなんかほっといて、すたすたと校門をくぐる。



「え、ちょっと真綾君!?
 そんな堂々と「なにしてるんだゴルぁ!?」

「あんだ、てめぇら、うちに何か用かよ!?」



校門をくぐると、そこのは、予想通り、不良さん達が溜まっていました。



『みなさんはじめまして、こんにちわ』



愛想良くにこにこ笑いながら挨拶をし、



『それから、おやすみなさい。』



はっ??

場に、意味のわからない空気が流れる。
そして。、不良達が気付いたころには、もう遅い。
真綾は、近くにいるやつから片っ端に殴りつけていく。
一発でKOされていくんだから、難しくもなんともない。
数分もたたないうちに、校門前を一層する。



「真綾君!?」

『よしっ!!
 制服ゲットー!!』



ぱっと見、汚れが一番ひどくない人を引きずって、ちょっと木の陰に隠れる。



『春さん、ちょっと待っててくださいね。
 ちょっと着替えるんで。』

「え、あ、はい・・・。」



春さんは一瞬の出来事に呆気にとられて、なんだか呆けてるようだ。
この分だったら、着替え、みられる心配ないな。
いくら、男ったって、胸にさらし巻いてちゃ不自然じゃん。
一応、下着だって女ものだし。
そう思いながら、気絶してる不良Aを脱がす。
そして、自分が今着てるつなぎをぬぎ、その制服に袖を通す。



『あ、サイズ合わない・・・。』



やっぱり、高校生の男子と言えば身長が高いわけで、女子の平均身長並みの真綾が着ると、ちょっとぶかぶかだ。
襟は広すぎて鎖骨のところ大っぴらに見えちゃってるし。
袖はあまりまくりだし、足元は折り曲げてなんとかなったけど、靴は、歩くとぱかぱかする。



『まぁいっか。』



着替えんのめんどいし、なんとかなるもんだよね。
というわけで、不良Aに来ていたつなぎを着せ、その場に放置する。
そして・・・。



『春さーん。
 準備できましたー。
 第2音楽室に急ぎましょう!』

「はっ!!
 す、すみません、少し呆けてしまい・・・!?」

『な、なんですか??』

「真綾君、ここの学校って、制服そんなに色っぽかったっけ??」

『・・・知りませんよ。』



なんですか。色っぽいって。


++++++++++++++++++++



『ここですね、第2音楽室。』

「第3音楽室ね。
 滅茶苦茶だよ、真綾君。」



場所がわかんなかったから会う人会う人に尋ねてみたんだけど、みんな、人を見るなり、顔を赤くしたり、眼をそらしたり、気絶したり、わけわかんないこと言ったり。
あ、鼻血拭いてた人もいたな。
とのかく、全然話になんなくて、結局、入り口までもどって、倒れていた不良さんの一人を脅して、途中まで案内してもらうはめになったんだよね。
不良さん泣いてたな・・・。

ごめんなさい。

無意味なことだとわかっているけど、とりあえず、心の中で謝っておく。



『まぁ、たどり着いたんだからいいじゃないですか。
 それじゃあ、行きますよッ!!』



そして、真綾は思いっきり、扉を押しあけて、叫んだ。



『たのもー!!!!!!!!!』

「えええええええ!?」



え、喧嘩売る時は、たのもーっていうべきでしょ!?
なんで春さん驚くの!?
それから、だんだんと見えてきた部屋の中は、輝かしいばかりにきらびやかな部屋で、中心にいた人たちもまたきらびやかな人達で・・・。

えーっと・・・・。
埴之塚 光明どれですか??
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