短編集

□発展途上恋愛2
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「海ちゃんっ!!」

放課後の教室に、聞きなれた声が轟く。
教室に残っていた生徒たちは
また始まった、とばかりにため息をついた。

「海ちゃん、俺とデートしてくださいっ!!」

今日だけで、何度言われたことか。
私は顔を真っ赤にして叫んだ。

「嫌ッッ!!!」

バンッて机を叩いて立ち上がった。
で、逃げようとしたけど利玖に腕をつかまれた。
細っこくて、可愛い顔のどこにこんな力が?って思うほどの力。

「何で?」

利玖は私の目をじっと見つめてきた。
うぅっ…可愛い…。
思わず、ぎゅっとしたくなるような利玖の眼差しに耐えかねて
私は視線を逸らした。

「海ちゃんは俺のこと嫌いなんだ?」

シュンってしたような声。
はっとして顔を上げれば、今にも泣きそうな利玖の顔。

「き、嫌いじゃないよ!!」
「じゃぁ、好き?」

慌てて否定すれば、すぐさま質問が返ってきた。
……。
誘導尋問されてる気がするのは私だけ?
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