短編集
□発展途上恋愛3
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「ふ…」
「ふ?」
「二人っきりでごわす。。。」
「……。」
私の言葉に彩夏が固まった。
しかも、微妙な顔して。
「彩夏…?」
心配になって声を掛けても
反応がない。
全く。
これぽっちもだ。
「…はぁ。」
かと思えば、彩夏はいきなり盛大なため息をついた。
「な、何?」
「いや、どっからツッコミを入れようかと思って。」
「…??」
「“ごわす”って何よ。
あんた西郷さんですか!?って話じゃん!!」
首を傾げれば
彩夏は捲くし立てるように私に言った。
さらに彩夏は止まることなく言い続ける。
「ついでに、あんた彼氏と二人っきりになれるから嬉しいのがデートでしょ!!
それなのに、何?
二人っきりが嫌なわけ!??」
良く噛まないなぁ…
って思ってたら、綾香がまたため息をついた。