リクエスト
□新たな人生は最悪なもの
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はぁるの〜うらぁらぁの〜昼下がり〜ぃ♪の車道に一台の長いリムジンが走っていた。
そのリムジンの中では…
ドカッ、ドスン、バンッ!!
「んっ!んー!!んんっっ!!」
一人の男が暴れていた。
腕を後ろで縛られ、リムジンの壁を蹴っている足にも縄が巻き付いている。
口にはテープが張られていて、叫ぶどころか、普通に話すことも出来ない。
「んー!んんー!!(降ろせー!降ろしやがれー!!)」
先程から五月蝿く唸っているこの男の名前は、長谷川 泰三である。
何処にでもいる高校の教師だ。
そんな何処にでもいる高校の教師の長谷川は現在進行形で誘拐されていたりする。
しかも誘拐犯は皆、イケメンだったりするわけで。
羨ましいな、おい!!(笑)
「んー!んーーっっ!!(楽しむなー!(怒)降ろせーーっっ!!)」
そんなに怒らない、怒らない。
周りの人がぶち切れちゃうよ。
「んっんんー!!(俺がぶち切れそうだわっ!!)」
「うるせぇよ!さっきから何騒いでんだよ」
力任せに暴れている男を、やる気のない、まるで死んだ魚の目のような目が見下ろしていた。
綿飴のようなふわふわの銀色の髪が特徴の名は坂田 銀時。
「アッハッハッハッ。まるで誘拐しているみたいじゃの」