バレンタイン
□今年は僕から君へ
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「……だから////!」
「翔太くん!」
翔太くんにチョコレートを渡そうと思い、声をかけたら翔太くんの話を遮ってしまった。
「あ、翔太くん、何か言いかけて、た……?」
「あ、いや!!何でもない何でもない!何……?」
「あ、これ、翔太くんへのバレンタインチョコ。……今年はちょっと工夫してみたの///!」
「そうなんだ!……あ、あのさ、爽子」
「どうしたの?翔太くん」
「これ……」
そう言って翔太くんが私に差し出してくれたのは、さっき翔太くんが隠したものだった。
「爽子が作ったやつより下手くそだけどさ、昨日頑張って作ったんだ!」
「えっ?」
「今年は俺から爽子にバレンタインチョコ」
翔太くんの言葉を聞いた瞬間、涙がポロポロ溢れてきた。
「さ、爽子!?」
「あ、う、嬉しくて!」
「そっか、よかったぁ〜。……毎年もらってばっかだから、今年は俺から渡してみようかなって思ってさ!」
そう言って翔太くんは笑顔で私の涙を拭ってくれた。
今年は僕から君へ
「あ、爽子からのチョコ、食べていい?」
「うん!私も翔太くんからのチョコ、食べていい?」
「もちろん!……ん、あれ?手紙?」
「あ、それは!…私が帰ってから見て///?」
「…?う、うん」
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