バレンタイン
□今年は僕から君へ
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2月13日
明日はバレンタインデー
一人暮らしの風早の部屋に、何故か甘い香りが漂っていた。
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翌日、2月14日
バレンタインデー
今日は、翔太くんの一人暮らししているお家で会う約束をしていた。
チャイムを鳴らすとすぐにドアが開いた。
「いらっしゃい、爽子!」
「あ、翔太くん、おはよう」
「おはよ!……寒かったでしょ?早く入って!!」
「うん!!…おじゃましま…す」
入ってすぐ、微かに甘い香りを感じた。
「……?どうかした?」
「あ、ううん、何でもないの!」
「?……あ、今お茶いれてくるから。あっちで座って待ってて?」
「あ、手伝うよ!!」
「ううん、いーからいーから」
翔太くんはそういうと、キッチンの方へ姿を消した。
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しばらくすると翔太くんが紅茶を運んできてくれた。
「あ、ありがとう!!」
「いーよ。あ、適当に座ってよ」
「あ、うん!」
座ろうとした時、翔太くんの横に何か置いてあるものが見えた。
……?何だろう?
私の視線に気付いたのか、翔太くんはそれを隠してしまった。
「爽子!!」
「は、はい!」
突然、自分の名前を呼ばれ、ビクッとしてしまった。
「あ、のさ……その、今日…………バ、バレンタイン…だよ、ね……////」
翔太くんの言葉に、自分の横にあったチョコレートのことを思い出した。
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