頂き物Novel
□無自覚
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今日は土曜日。
一ヶ月ぶりに翔太くんに会える日。
私はどんなに今日を楽しみにしていただろう
いつもの待ち合わせの河原で一休み。
ちょっと早く来すぎちゃったかな…
張り切ってお弁当作ったけれど、食べてくれるかなぁ…
お菓子も焼いちゃったけど、おこがましくないかなぁ…
でも
いつも満面の笑みで
「美味しいっ!」って
言ってくれる翔太くんだから大丈夫だと信じたいな―
――――
私と翔太くんは
教師という夢は同じなのだけれど、私は英語の先生、翔太くんは体育の先生を目指しているために大学が違うのだ。
会う度に大人に近づく翔太くんに私は釣り合っているのだろうか…
ううん、ここでマイナス思考になってはダメだ…釣り合えるように頑張らなきゃ!
もの思いに耽っていた私は首を振って一人で気合いを入れた。
――――
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