リクエストNovel

□大切な人
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――かなわない、あの子には……



◆ 大切な人 ◆



爽子と風早は高校を卒業し、お互い学部は違えど、同じ大学へ通っていた。

しかし高校の時程、一緒にいられなくなったため、風早が朝、一緒に行くことを提案した。

その日もいつものように朝、駅で待ち合わせをし、電車に乗った。


「黒沼、おはよ!!」

「風早くん!おはよう」

「ねぇ黒沼、週末なんか予定ある?」

「ううん、何もないよ?」

「じゃあさ、久しぶりにデートしない?」

「……うん!!」


――ここまでは、普段とかわらない光景だった。


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