リクエストNovel

□大切な人
2ページ/8ページ


「……あれ?爽子ちゃんじゃん!」

「……あ、相沢くん!」


……誰、こいつ。

黒沼に相沢と呼ばれた奴は、俺のことに気付いていないのか、黒沼と話し始めた。


「爽子ちゃん、いつもこの電車なの?」

「あ、うん。……相沢くんも?」

「俺はいつも、もう少し遅いよ」

「そうなんだ!」

俺だって、まだそんなに名前で呼んだことないのに!!

気付いたら俺は、黒沼の手をひいて、自分の腕の中に黒沼を閉じ込めていた。


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ